『暁に立つライオン』

 

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高校3年生 和泉(いずみ)えりな。


えりなにはたったひとりの肉親、兄の鷹士がいる。

鷹士は日本を離れ、トルコでNPO関連の仕事をしていた。


ある日、えりなの元に警察が訪ねてくる。

兄 鷹士が殺人事件の容疑者として国際手配されたという知らせだった。


殺されたのは鷹士の同僚 ミハイルという男。

"兄さんが人を殺すわけがない"と困惑するえりなだった。

そんなえりなの家にある男性が訪ねてくる。

名前はシンクレア。

鷹士が勤めていたNPO組織の代表で鷹士を探し出すため、えりなにトルコに来て欲しいと話す。えりなは承諾しトルコへ向かった。

 

トルコに到着したえりな。

現地ではとても注目されている事件で

報道陣を巻きながらも鷹士の職場に向かった。

イスタンブールからヨットで進み、大きな屋敷についた。

 

 


さあさあ

6作目に突入です!

今回は篠原千絵さんの作品「暁に立つライオン」🦁


本屋さんで見つけて

篠原千絵さんの作品ていうのと、表紙に一目惚れし即購入しました。

表紙 めちゃくちゃ良き^^


篠原千絵さんはトルコに関する作品が他にもあって、その漫画も読んでるのでいつかトルコに行って作品に登場する場所に行ってみたいなあ...と思っています。楽しみ!


さて、えりながトルコに出発する日。

鷹士から郵便が届きます。

驚いたえりなはすぐ開封、その中には手紙などはなく不思議な形をしたペンダントが1つだけ入っていました。

そのペンダントが後々ストーリーの鍵になっていくのです...。

 

 

 

 

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屋敷に着いたえりなは、

シンクレアに職場の人間を紹介してもらう。

オスカー、ドイツ人の男性。

シェリフェ、トルコと日本のハーフの女性。

アルプ、トルコ人の男性。


シェリフェは鷹士の恋人だったという。


部屋に案内され荷物を置いたあと

家の中を見せてもらった。

部屋に戻ると荷物の位置が変わったような気がしたが、気のせいだと思うことにした。


えりなはシンクレアに日本を発つ前に

鷹士から届いたペンダントを見せた。


そのペンダントはイスタンブールから東の

サフランボルという町で作られたものだと教えてもらう。


次の日、えりなは1人でサフランボルに向かった。

 

 

 

さて、えりなは何故サフランボル

1人で向かったのか?


ミハイルにサフランボルの存在を聞いた夜。

えりなが部屋で寝ていたら、

誰かに顔を枕で押し付けられてしまうのです。


なんの気配もなくいきなり主人公が襲われる場面は、読んでるこっち側からしても結構驚き。


えりはは枕元にある防犯ブザーを

鳴らすことができて間一髪助かります。


音を聞きつけて部屋に来たシンクレアと

鷹士の同僚の3人。


殺されかけたことを伝えると

「証拠などある?」「夢でも見たんじゃないのか?」と、まあまあ酷いことを言われるんですね。

なにが証拠じゃ。


犯人はこの家の中に居るのかもしれないと

思ったえりなは次の日、知らない外国の土地で1人、

鷹士を探しに行くのでした。

 

 

 

 

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バスを乗り継ぎサフランボルに向かう途中、

えりなは誰かに見られてると感じ

追っ手を巻くように路地に入るも

頭を殴られ小屋の中に閉じ込められてしまう。


小屋に火を付けられ動けないところを

鷹士の同僚の1人、アルプに助けてもらった。


えりなと同じく鷹士を探しにサフランボル

向かってるというアルプを疑いながらも

えりなはアルプと行動を共にすることにした。


2人はサフランボルに到着。


鷹士から送られてきた郵便を手に

現地の郵便局を訪ねると

局員が鷹士のことを覚えていた。


これからホテルを当たっていこうと話していた時、2人の前に突然シンクレアが現れる。

 

 

この場面は、

初めて読んだ時は何故なのかまだ全然分からなかったけど

アルプとシンクレアは同時に

えりなに「ムスカを見せてくれ」と言うんですね。

ムスカは鷹士からえりなへ送られたペンダント。


2人に同じことを言われて戸惑うえりなは

どちらにも渡せず。


しかもシンクレアには

「アルプを信じるな、そいつはなにか企んでいる」みたいなことを言われてもっと戸惑い、えりなは逃げ出してしまいます。


知らない土地で、昨日一昨日会ったばかりの

異国の人に「信じて!」と言いい、

そしてどちらも「もう片方を信じるな」と言われたら


すぐ信じることなんて出来ないよなぁ〜なんて思いました。

自分に置き換えてみるとすごく難しい選択。


初めて読んだ時は、

アルプが黒幕なんじゃないかって予想しながら読んでいました。

 

 

 

 

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シンクレアが現れ、アルプからも追われたえりなは街中へ逃げた。


アルプに追いつかれ言い合っていると、シンクレアが中で2人の事を銃で撃ってきたたのだった。


廃屋の中に逃げた2人。

アルプはシンクレアの本業はヘロインの密輸で、アルプはそれを追う警察官だと明かした。


2人は廃屋から奥へ奥へ逃げ、誰も住んでいない家へと入っていった。

 

 

今回のお気に入り場面は、えりながアルプとシンクレアから逃げた町での出来事です。


えりなが街のお茶屋さんに何故か話しかけられ、お茶をもらった後そのまま店内に案内され、店の裏口から逃がしてもらいます。


後から追ってきたシンクレアとその配下が「ここに日本人の娘が入っただろう」と店内に入ろうとするけど、大柄の男(多分店員)が出てきて阻止するんですね。


おかげでえりなはうまく逃げることができました。


こういう知り合いもいない土地で街の人が連携を取って助ける場面はとてもほっこりします。

 

ページ数だと4枚くらいだけど、とてもお気に入りの場面です。

 

 

 

 

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廃屋に逃げた えりなとアルプ。

ゆっくりと物音を立てないように移動する2人を

シンクレアと部下達が探し回っていた。


シンクレア達が近づき、隠れて息を潜めていると

2人の近くで食器が落ちる音がし、シンクレアに見つかってしまう。


撃ってくる弾を家の壁を利用しながら2階に逃げ

追い詰められるが、なんとかシンクレアに勝つことできた。

同時に、アルプが事前に呼んだいた警察も駆けつけ2人は安堵した。

 

 

さてアルプの先輩警察官も来たところで、

流れはいい方向に向き始めたのですが...


えりなとアルプが隠れていた時に

落ちた食器は誰かに投げられたものでした。


それはシンクレアでもシンクレアの部下の仕業でもなく、それが原因で2人は見つかってしまいます。


そしてアルプは、えりなを殺そうとしたのは

シンクレアではなく別の誰かだと言います。


私はミハイルだと思ってたけど...。


食器をわざと投げ、えりなの命を狙った犯人は誰なんだろう??

 

 

 

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警察が来てシンクレアは捕まったが

密輸の証拠が無く、逮捕まで踏み出せずにいた。


アルプは密輸の証拠は鷹士本人に聞けばいいと、

応援に来た警部に鷹士の捜索を頼んだ。


付近のシンクレアの銃が探しても見当たらない。


その時えりなが背後から銃で狙われていて

それに気づいたアルプが間一髪助けることができた。

 


シンクレアの銃を奪ってえりなを撃った人物、

それは シェリフェ でした。


鷹士と同じ職場で恋人といっていたシェリフェ。


実はシェリフェだったとわかった場面は

結構びっくり。

序盤しか登場してなかったから

まさか!!と思いながら読んでました。


職場でえりなを殺そうとしたのも

シンクレアから逃げてる時に食器を投げて音を立てたのもシェリフェのしわざ。


なぜえりなを殺そうとしたのか?

それは嫉妬でした。

シェリフェは鷹士の恋人だったけど、

心の中でずっと想っている女性がいて、それがえりなだったと言うシェリフェ。

「こんなに鷹士を愛しているのに!」と。

女性の嫉妬って怖いなぁ。

 

 

 

 

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えりなの命を狙っていたシェリフェも警察に捕まった。

 

あとは兄 鷹士のゆくえだが、えりなはずっと疑問に思っている事があった。

鷹士は強い性格ではないが、卑怯な人間でもない。

自分がトルコに来たことを知って、逃げ隠れする人じゃないと


...生きていれば。


アルプは刑事に、アルプの故郷の村を探してほしいと頼む。


刑事はその村のチェックはもう済んでいると答えると、アルプは「遺体のチェックは手配書に含まれていません。」と答えた。

 


ここの場面は、最後まで急展開が重なって展開が早かったけど、読み手を上手く焦らせるような形が気に入っています。


鷹士はアルプの故郷の村の墓地に、

埋葬されていました。


鷹士とシェリフェは一緒に村に訪れ、

崖の上で景色を見ている時に

シェリフェが鷹士を突き落とし、鷹士は亡くなってしまいます。


おおぉぉまじか...と思いながらも

次のストーリーが気になりすぎて

どんどんページをめくっていました。


結局えりなは鷹士には会えなかったけど、

悲しい終わり方だけで終わっていません。

最後の場面はぜひ手に取って読んでみてください^ ^


いい意味でページ数が少ないと思ってしまうほどボリュームたっぷりの読み切り。


私のお気に入りの漫画のひとつですが、本の端っこがよれてしまうほど今でも何回も読みかえしています。笑


紹介し始めて時間がたってしまいましたが...

うまく魅力を伝えられていたら嬉しいです。

 

 

ということで、

暁に立つライオン」の紹介はこれにて終了!

また次回の投稿をお楽しみに〜!🦁✨