『カコとニセ探偵』第1巻

 

f:id:Ayemy:20210530233336j:image

 

 


推理&ミステリー系も好きなので

今回はこちら!

 

「カコとニセ探偵」1巻

 

 

物語はとある事件現場から始まる...。


主人公は高校生の

六波羅覚(ろくはらさとる)。


常人とは程遠い異常なまでの推理力をもち

小学生の頃から"天才少年"と呼ばれ、

難事件を解決していた。


住宅で起きた殺人事件を

ものの数分で解決したサトルは、

捜査一課の沢角泉(さわずみいずみ)に

手に負えない事件があると

ある女学園に案内された。


その女学園では1週間の間に

7人もの生徒が亡くなっていて

7人とも亡くなる直前に

「花子さんを見た」と話していた。


最初の1人は自殺と警察が判断している中で

サトルは最初の1人はあとの6人によって

自殺に見せかけて殺されていた、と話す。


驚く沢角とサトルの後ろに

7人の霊が並んでいた。

 

 


前回まで少女漫画多めだったけど

今回は週刊ヤングジャンプです。


天才少年と言われたサトル。

なぜ数々の難事件を解いてきたかというと、

サトルは死者の霊が見えるんですね。


しかもその霊が思いっきり犯人を指さしてるんです。


さらに、

殺された人が包丁で刺されていたなら

霊に包丁が刺さったまんまなので

凶器もわかるのです。


そこから犯人がどう工作をしたかとか

どういう経緯で〜というのは

サトルが推理をしてそのまま警察に伝えます。

幽霊が見える能力と自身の推理力で

事件を解決し、天才少年と呼ばれるようになったわけです。


推理系は最後の最後に

実はこの人が犯人だったんだ〜となって解決!

終わり!が多いけど、これは解決が超早い!


この作品は

3ページ目で面白いなぁ〜と思いました。

ハマる人は3ページ目でハマるはず(笑)

 


そんなサトルは

自身の人生を変える人物(?)に出会います。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

女子トイレで

後ろにいた7人の霊は死んだ女子高生。

7人は全員ある場所を指さして、

その先にはセーラー服を着ている黒髪少女の霊がいた。


サトルが今まで見てきた幽霊とは

違う形相で、人魂を連れている。

名前は 化子(カコ)

女子トイレに縛られた"高貴な地縛霊"。


カコは他の幽霊と違い喋ることができ、

6人の生徒を死に追いやった真犯人が居ると言った。それは人間では倒せない相手でカコなら倒せると、女子トイレから出られないカコはサトルと契約することによって外に出られ、真犯人の所まで連れていけば倒せると言う。


サトルはカコと契約し、真犯人のもとへ向かった。


向かった場所は学校内の片隅にある非常口のそば。

サトルとカコ非常口を見ていると、扉が開く。

そこには恐ろしい姿をした怨霊がいた。

カコはあっという間に怨霊を浄化し、事件は解決し、今以上被害者を増やすことを阻止することが出来た。

 

 

 

表紙を初めて見た時はそんな主要人物に見えなかっんだけど、サトルに負けないくらい

というかほぼ主人公ともいえるカコ。

 
姿もだけど、特に目が怖い。

黒目が渦巻いてる感じが特に。泣


"高貴な"と自分で言うほど自信に溢れているカコは、女学院が建つ前にあった社に祀られていた、元々は神様です。


そんなカコ、

皮膚の一部がひび割れている感じで

軽く怨霊に近い姿だけど

除霊をした瞬間は、普通の少女のような容姿になります。

それがとっっっても可愛い。

ページをめくるといきなり出てきます。


そんな謎の自称"高貴な幽霊"と出会ったサトル。

2人にこれから色々な事件に巻き込まれていきます。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

パートナーとして行動し始めたカコとサトル。

そんな2人にまた事件が。

被害者の幽霊を見ながら推理して行くサトルに、カコは 普通の事件を解決するより、怨霊が関わっていそうな事件を見つけ出せ と言った。

沢角刑事に、常識では説明がつかないような不可思議な事件があったら教えてくれと頼んだサトル。


沢角刑事は心当たりがあった事件現場へ2人を連れて行った。

 

 

 

この漫画で出てくる事件は

怨霊が関わっているからか、私にはかなり複雑に感じました。

被害者が生きている時の行動、どこからどこまでが人間の犯行で、どこで怨霊が関わって事件になったのか、結構入り組んでいます。

このブログで事件の内容をこと細かく書こうとするとどんでもない量になっちゃうし

文章で説明するより実際読んだ方が面白いので

ぜひ読んでみてほしい。

たまーに事件の内容に触れます。笑


事件が入り組んでいるのはミステリーの醍醐味。

事件の内容もよくあるような内容ではなくきちんと凝っていて面白い。


もちろん、この漫画の面白いところは

事件だけじゃなく他にもたくさんある。


1話での私のお気に入りのシーンは

カコとサトルが沢角刑事の車で移動するシーン。

常に浮いていて、サトルから離れることが出来ないカコが車での移動中はどこにいるのか。

それは車の上。

ルーフに正座してるのです。

暇そうにしてるカコ、

その姿がめっっっちゃ可愛い!!!

たったの2コマだけど初めて見た時は ふふ と笑ってしまいました。笑

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 


その後、カコとサトルは

怨霊が関係してる事件に関わっていく。

次第にサトルは普通の人間には出来ない、

自分にしか解決できない事件があると使命感を持つようになった。


カコは契約した人間(サトル)のから遠く離れることができないため、サトル家や学校にも一緒にいるようになる。


ある事件では、怨霊に取り憑かれた人間が連続殺人を起こすものもあった。

怨霊に取り憑かれた人間は、怨霊の加護を受けていてものすごい怪力になったり、特殊な能力を使えた。

取り憑かれるという点ではサトルも同じで、

際立った能力があるわけではないが、回復が早かったり銃弾やクロスボウの矢は大体カコが受け止めてくれる。

 

 

 


いくつかの事件を通して感じるこの漫画の魅力、

ひとつは遺体や幽霊、怨霊の絵のグロさです。

人間は少しアニメっぽい いたって普通の絵だけど、

遺体の何日間か放置されていた感じや

怨霊がサトルに抱きつく場面、

特に怨霊の殺意もって襲ってくる場面は

コマ運びも相まってより一層怖く感じます。


ホラー映画のゾッとする感じが

この漫画では体験できるような

見せ方が上手いな〜と思いました。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

ある事件で怨霊と対決したあとぶっ倒れたサトル。

その後何故かサトルはカコの記憶の世界にいた。

幽体離脱して人の記憶に入り込んでしまったみたいな感じ。


場所はカコとサトルが出会った女学園。

カコはまだ神様の姿だった。

そんなカコに話しかけたのが「芦原縁(あしはらえにし)」。

縁は霊感が強く、カコの姿が視えた。

カコは縁のおかげで初めて学園の外に出ることが出来た。

2人はテレビを見たり、しばらく一緒に過ごしていた。


そんなある日、

女学園で失踪事件が起きた。

夜の校舎で何かが起きてると思った縁は

1人で調べに行き、何者かに殺されてしまった。

場所は女子トイレ。

カコが縁を見つけた時はもう遅く、運の悪いことに犯人と鉢合わせしてしまった。

そして犯人はカコのことが視えたのだった。


犯人はカコを得体の知れない力で無力化し、重ねて縁という依代も失ってしまったカコは、女子トイレからも出れなくなってしまった。

 

 

1巻の最初〜半ばまで事件解決だったストーリーから、メインキャラの過去を掘っていく展開に。

登場人物の過去に何があったのか、どうしてそんなにひねくれてしまったのか(サトル)、それを過去から辿っていく、こういう展開私大好きです。


サトルが入り込んだ記憶の世界は、

約50年前の女学園。

初めて出来た友達のような存在が何者かに殺され、女子トイレという狭い空間に閉じ込められ、それからサトルに会うまでの約50年間、外に出れなかったカコ。

もし私だったらどうするんだろう?と思った。

私だったら耐えられない。発狂。

可哀想の一言じゃすまないな、と。

嗅覚があるならもっと耐えられないなーと思った。

とんでもないわ。


そして現代のカコのセーラー服姿、容姿。

それは縁の姿でした。

殺されてから姿を変えたのか、

縁がカコの中で大切な存在だったんだと

少しうるっとしました。


サトルはカコに言います。

「お前が芦原縁の姿でいるのは、いつか名前すら忘れてしまっても、その姿だけは忘れないとしているからじゃないのか」

 

 

イケメンかよ。

 

 

 

 

今回はここまで👻